一括償却資産(取得価額が20万円未満であるもの〔採用している消費税等の経理方式によって判定<税抜き・税込み>〕)は

通常の減価償却資産と違い、事業年度の途中で使用したものであっても月数按分する必要がありません。

しかし、その一括償却資産につき売却や除却などをした場合であっても、その売却や除却などをした事業年度に未償却部分のすべてを償却することはできません。

なぜなら、この規定が設けられた趣旨は、

取得価額が20万円未満の減価償却資産を企業が個別管理することによる事務負担に配慮したものであるから、個々の資産の状況にかかわらず、規則的に償却することが適当であると考えられます。

この規定は、個人も同様に譲渡、除却等の事実が生じた場合であっても、その個々の減価償却資産の取得価額に対応する金額を譲渡所得等の金額の計算上、取得費として控除したり、損失として計上することはできず、一度一括償却資産としたものについては、3年間にわたりこの均等償却を続けることになっています。

 

では、法人成りした場合はどうでしょうか?

 

個人事業を法人成りする場合に、一括償却資産でまだ必要経費に算入されていない部分は、すべて廃業した年分の必要経費に算入します。

これは、所得税基本通達49-40の3に

一括償却資産につき相続があった場合には、一括償却資産のうち必要経費に算入されていない部分については、原則として死亡した日の属する年分の事業所得等の必要経費に算入することとし、例外的に死亡した日の属する年の翌年以後の各年分に対応する部分については、相続により業務を承継した者の必要経費に算入することとしても差し支えないものとされています。

このことから、法人成りの場合は、事業が廃止され、その事業を承継する人もいないため、

すべて廃業した日の属する年分の事業所得の必要経費に算入するのが相当です。