確定申告に時期に多い上場株式等の譲渡等に関する質問が以下となります。

1.
Q 昨年、上場株式を売却して譲渡損失となりましたが、今年の確定申告をしていません。すでに確定申告期限は過ぎていますが、譲渡損失の繰越しをすることができますか?

A 確定申告自体をしていない場合は、申告期限後5年間は可能です。しかし、すでに医療費控除などで確定申告をしている場合は、証券口座の種類によって可否が分かれます。特定口座(源泉徴収選択口座)の場合は、すでに口座内で申告納税が完了するので、当初申告で申告不要を選択したものとされるため譲渡損失の繰越控除は適用できません。一方、特定口座(簡易申告口座)と一般口座の場合は、申告不要制度がないため更正の請求等が可能となります。

 

2.
Q 譲渡損失の繰越しについて、今年は株取引をしていないのですが、確定申告する必要がありますか?

A 株取引をしていない年についても、譲渡損失を繰越すためには確定申告をする必要があります。その際に、確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)を添付する必要があります。

 

3.
Q 国民健康保険に加入していますが、上場株式等の配当金や譲渡損失と損益通算をするために確定申告をする場合、国民健康保険料に影響がありますか?

A 国民健康保険料に影響を与えることがあります。また、公営住宅などについても、所得を基準として家賃が計算される場合などは影響があります。所得税や住民税だけでなく、あらかじめ計算方法を確認してから確定申告をしましょう。

 

4.
Q FX(外国為替証拠金取引)は上場株式等と同様に譲渡損失の繰越控除や上場株式等の譲渡所得との損益通算はできるのでしょうか?

A FX(外国為替証拠金取引)による所得は、店頭取引と取引所取引のいずれも、他の所得と区分し、「先物取引に係る雑所得等」として、所得税約15%と地方税5%の税率で課税されます。(申告分離課税)
FX取引にて損失が生じた場合は、上場株式等の譲渡と同様に先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除として、3年間損失を繰越すことができます。繰越控除を受けようとする場合は、確定申告が必要となります。そして、上場株式等の譲渡所得とFX取引の損益通算は、同じ分離課税であっても損益通算することはできません。

 

5.
Q 証券会社のサービスとして、貸株サービスがありますが、貸株サービスで受け取る貸株金利や配当金相当額は上場株式等の譲渡損失と損益通算できますか?

A 貸株金利や配当金相当額は雑所得となるため上場株式等の譲渡損失と損益通算はできません。また、配当金相当額については配当控除の対象外となります。