令和7年度 査察の概要
国税庁から、悪質な脱税を取り締まる「査察(いわゆるマルサ)」の令和7年度の査察の概要が発表されました。
「マルサなんて大企業や一部のお金持ちだけの話でしょ?」と思われるかもしれません。確かにニュースになるのは何億円という大きな事件ですが、この発表資料を読み解くと、現在、税務署がどのような業界やビジネスに目を光らせているかという「最新のトレンド」が見えてきます。

令和7年度 査察(マルサ)の重要ポイント
目次
まずは、国税庁の「本気度」がわかる数字を見てみましょう。
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告発件数は82件、脱税総額は84億円 全国の国税局が厳正な調査を行い、1件あたりの平均脱税額は約1億200万円に上りました。
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有罪率100%、刑務所行きの「実刑判決」も 今年度一審判決が出た80件はすべて有罪(有罪率100%)でした。そのうち6人には執行猶予がつかない「実刑判決」が下されており、脱税指南の主謀者には懲役6年という極めて重い判決が出ています。

いま、どんな人・業界が狙われている?
実は近年、小規模な事業者や個人のフリーランスの方々にとって、決して他人事とは言えない実態が明らかになっています。本日は、スモールビジネスの経営者や個人事業主の皆様が知っておくべきポイントを3つに絞って解説します。

ネットビジネス・IT系フリーランスへの監視が強化されています
今回の発表で特に目立つのが、インターネットやSNSを活用したビジネスに対する厳しい監視です。
動画配信、アフィリエイト、デジタルコンテンツの販売、イラスト制作など、新しい働き方で利益を出しているにもかかわらず、「税金の仕組みがよくわからないから」と申告をしていない(無申告)ケースが多数指摘されています。
「店舗がないからバレないだろう」「ネット上の取引だからわからないはず」というのは大きな誤解です。国税庁はデジタル分野の専門チームを設け、ネット上の取引履歴や資金の流れを正確に把握しています。

「消費税」の申告漏れ・ごまかしは厳格にチェックされる
税務調査において、特に厳しく見られるのが「消費税」の扱いです。
架空の経費を入れて消費税の納税額を減らしたり、不正に還付を受けたりする行為は、国庫金(国のお金)を騙し取る行為として極めて重いペナルティの対象となります。
現在はインボイス制度なども始まり、消費税の計算が非常に複雑になっています。ご自身では「節税」のつもり、あるいは「単なる計算ミス」のつもりでも、税務署から見れば「意図的な申告漏れ」とみなされ、多額の追徴課税が発生するリスクがあります。複雑な消費税の仕組みは、自己判断せず正確に処理することが求められています。

「無申告」の放置が一番のリスクです
「ずっと申告していないけれど、これまで何も言われなかったから大丈夫」と放置してしまうケースが散見されます。しかし、何年も無申告の状態を続けていると、ある日突然税務調査が入り、過去に遡って本来の税金に加えて「無申告加算税」や「延滞税」といった重い罰金が科されることになります。
今回の国税庁のレポートでも、無申告などにより得た不正な資金を、暗号資産(仮想通貨)への投資や、ネットゲーム・動画配信アプリでの課金(投げ銭)などに使っていた身近な事例が報告されています。

正しい申告が最大の「防衛策」です
税務署の調査能力は、デジタル化に伴い年々高度になっています。小規模な事業であっても、正しい税務知識を持ち、期限内に正確な申告を行うことが、事業を守る最大の「防衛策」です。
「独立してネットで売上が立つようになったが、確定申告がわからない」
「IT系のフリーランスとして活動しているが、経費の範囲が不安」
「消費税の計算が複雑で、これで合っているのか自信がない」
「実は過去数年、申告できていない期間がある」
このような不安をお持ちの個人事業主様、小規模法人の経営者様は、一人で悩まずに当事務所へご相談ください。
当事務所では、複雑な消費税の計算や、IT・ネット系ビジネス特有の税務にも精通しております。過去の申告漏れのリカバリーから、今後の適切な節税対策まで、事業の成長をしっかりとサポートいたします。

