国外事業者における「特定期間の課税売上高による納税義務の免除の特例」の見直し
消費税では、その課税期間の基準期間(個人事業者は前々年、法人は原則として前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、その課税期間の消費税の納税義務が免除されます。ただし、インボイス登録をした者(適格請求書発行事業者)は、基準期間の課税売上高にかかわらず、納税義務は免除されません。
つぎに
その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても特定期間(※)における課税売上高が1,000万円を超えた場合など一定の事由に該当する場合には、その課税期間については課税事業者となります。なお、特定期間における1,000万円の判定は、課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額により判定することもできます。したがって、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えていても、給与等支払額が1,000万円を超えていなければ、給与等支払額より免税事業者と判定することができます。
(※)特定期間とは、個人事業者の場合は、その年の前年の1月1日から6月30日までの期間をいい、法人の場合は、原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6か月の機関をいいます。
令和6年10月1日以後に開始する課税期間から適用
国外事業者については、特定期間における1,000万円の判定を、給与等支払額の合計額により行うことはできないこととされました。このため、国外事業者は、特定期間における課税売上高が1,000万円を超える場合、給与等支払額の合計額にかかわらず、納税義務は免除されないこととなります。